院長ブログ
「European Heart Journal」
1月13日掲載
Renate Schnabel氏ら
1日1杯の飲酒で
心房細動リスクが
高まる可能性がある
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心房細動
心房内の電気信号の乱れにより
心房が速く不規則に震える
不整脈の一種
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地域参加型研究への参加者
総計10万7,845人を対象
対象者の平均年齢は47.8歳
48.3%が男性
研究開始時
心房細動のない対象者の数は
10万92人
中央値で13.9年に及ぶ追跡期間中
5,854人が心房細動を発症
解析結果
1日1杯のアルコール摂取により
非アルコール摂取者と比べ
心房細動リスクが16%上昇する
心房細動リスクは
1日2杯の摂取で36%
1日3杯の摂取で52%
1日4杯以上の摂取では59%上昇
Schnabel氏
「たとえ少量であっても
毎日のアルコール摂取により
心房細動リスクが上昇する
可能性のあることが明らかに」
論説の共著者のDavid Conen氏
「心臓の健康改善を目的に
飲酒を始めるべきではない」
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「少量の飲酒は健康に良い」
誰が言ったのかわかりませんが
酒で健康になることはないでしょう
もちろん精神的な
リラックス効果は否定しません
あしからず
おのでら
2021-03-02 19:54:35
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「Menopause」
1月18日掲載
浙江大学医学院の
Yizhou Huang氏ら
閉経は
ホットフラッシュや不眠など
不愉快な症状をもたらすが
早発卵巣不全(POI)の場合
症状はさらに重いとする研究結果
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POIとは
卵巣の機能が停止し
40歳前に閉経すること
研究グループは今回
POI女性293人を対象
閉経に伴う症状を調査
平均的年齢で閉経した
女性の症状の重症度や
同様な症状の有病率と比較
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POI症状で多いのは
感情の起伏(73.4%)
不眠(58.7%)
性機能障害(58.7%)
倦怠感(57.3%)
解析結果
POIの女性では
平均的な年齢で
閉経した女性と比べて
倦怠感(オッズ比1.42)
更年期うつ病(同3.12)
感情の起伏(同3.57)
不眠(同1.41)を抱える
リスクが有意に高かった
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北米閉経学会の
Stephanie Faubion氏
「POI女性は
平均的な年齢で
閉経した女性と比べ
閉経関連症状を
抱えている人の割合が
高いことが明らかになった」
研究グループ
「医療従事者は
POI女性の精神症状や
性機能障害リスクの認識を深め
それらを軽減する方法を
患者と協力し見つけるべき」
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閉経関連の症状に対して
ホルモン療法などの
治療を耳にします
もちろん
不足したものを
補うの事に異論は
ありませんが
閉経したことで
血液循環が悪くなり
そのことが
体調不良を起こすとも
考えられます
はり・きゅうは
効果が期待のもてる
治療法ですが
同時に運動することも
大事なことだと考えます
まずはお気軽に
ご相談を
おのでら
2021-02-25 15:41:06
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「Journal of Applied Physiology」
12月3日掲載
ローレンシャン大学の
Stephanie Munten氏らの研究
同じ運動でも寒い場所で行った方が
温かい場所で行うよりも
脂肪燃焼量が多いデータ報告
その差は約4倍
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ここから下段は
興味のある方だけ
進んでください
□■□■□■□■□■□
健康な成人を対象
周辺温度の違いが脂質代謝に
どのような影響を及ぼすかを検討
研究の対象者は11人(男性7人)
平均年齢23±3歳
BMI26.4±1.89
最高酸素摂取量(VO2peak)は
39.2±5.73mL/kg/分
研究デザインは
参加者に対し
21℃の通常室温の条件と
0℃に設定した寒冷条件で
同一の高強度インターバル運動を
別の日に行ってもらった
運動試験は夕方実施
試験終了後20時に
栄養組成が統一された
栄養バーを摂取
22時に就寝
翌朝にも研究者が用意した食事を摂取
9時から12時まで
1時間おきに4回の採血検査
高強度インターバル運動に伴う
体温、心拍数
大腿四頭筋への酸素供給量
血糖値などの変化と
翌朝の血清脂質値や血糖値の変動も検討
□■□■□■□■□■□
結果
寒冷条件では通常条件に比べ
運動中の脂質酸化速度が有意に速く
脂質酸化量は358%多
血糖上昇曲線下面積は
寒冷条件の方が有意に低値
食後1~2時間のLDL-コレステロールは
寒冷条件の方が有意に高値
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著者ら
「寒冷環境での高強度インターバル運動は
脂質酸化を増やすと考えられる。
今回の研究条件では
翌朝の高脂肪食摂取後の
脂質代謝への影響が
あまり好ましいものでなかった」
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研究結果としては
面白いと思います。
参考まで
おのでら
2021-02-19 15:35:35
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「Human Reproduction」
12月18日発表
スタンフォード大学
Michael Eisenberg氏ら
出産予定の女性の夫に
高血圧や肥満などの
健康問題があると
流産や死産に至るリスクが
高まる可能性があるとする研究結果
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ここから下段は
興味のある方だけ
進んでください
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Eisenberg氏ら
米国の2009〜2016年の
保険請求データを用い
95万8,804件の
妊娠に関するデータを解析
うち17万2,995件は
流産や死産
子宮外妊娠で妊娠喪失
妊娠前に診断された
父親の疾患と
母親の妊娠喪失リスクとの
関連について検討
□■□■□■□■□■□
結果
父親が抱える
健康上の問題が増えるごと
妊娠喪失リスクが高まる
妊娠喪失リスクは
男性がメタボ要素を
1つ持っていると10%
2つ持っていると15%
3つ以上持っていると19%
それぞれ上昇
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Eisenberg氏
「今回の研究では
年齢に関係なく
父親の不良な健康状態が
妊娠転帰に関与している」
「得られた知見から
父親の健康状態が
妊娠転帰に影響を
及ぼす可能性がある」
「妊娠転帰を考えると
重要なのは女性の健康
が、父親になる男性も
自身の健康に気を配るべき」
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出産予定の配偶者がいる
男性の方は
知っておいていいかも
余談ですが
あくまで胎児や妊婦に
特異的な病変が
無い場合に限り
はり・きゅう治療は
流産を防ぐ効果が期待できます
まずはお気軽に
ご連絡を
おのでら
2021-02-04 09:21:58
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大分大学医学部
神経内科の木村 成志氏ら
大分県臼杵市に居住する
65歳以上の855例を対象
毎日の歩数と睡眠の関連を調査
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2015年8月~2016年3月
855例が登録
期間中3ヵ月ごとに
平均7~8日のあいだ
腕時計型センサーで歩数測定
重回帰分析で
1日の歩数と
睡眠との関連を調査
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結果
・毎日の歩数は
睡眠時間と相関なし
・毎日の歩数は
睡眠効率と正の相関
・毎日の歩数は
中途覚醒回数
昼寝時間と逆相関
著者ら
「ウォーキングは
安全性の高い運動で
歩行運動プログラムの推進は
高齢者の睡眠障害予防として
適切なアプローチといえる」
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運動は義務
そういう法律
つくりません?
おのでら
2021-01-27 08:54:19
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「Scientific Reports」
10月14日掲載
慶應義塾大学医学部眼科の
根岸一乃氏らの調査結果
白内障の手術を受けた人は
手術を受ける前に比べて
主観的幸福感が有意に高くなる報告
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根岸氏らは主観的幸福感に及ぼす
手術の影響に焦点を当て
変化の有無と
変化に影響する因子を検討
対象
2016年6月~2018年6月に
白内障手術を受けた患者のうち
調査に協力した247人
(平均年齢67.9)
手術前後の1カ月に
主観的幸福感尺度と
ピッツバーグ睡眠質問票に基づき
睡眠の質と術後1カ月に
手術に対する満足度を評価
結果について
まず手術前と手術後の変化
主観的幸福感が手術後
有意な上昇が確認
睡眠の質(PSQI)も有意な改善
手術に対する満足度は
5点満点中4.2±0.9
結果をもとに著者らは
「白内障手術は視機能だけでなく
患者の主観的幸福感も
改善する可能性がある」
□■□■□■□■□■□
白内障の手術を決定して
手術が成功した人は
と、いうことであり
別に白内障の手術を受けない人が
幸福ではないという訳では
ありません・・が、大丈夫ですよね?
おのでら
2020-12-15 16:10:28
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「Science Translational Medicine」
9月21日オンライン版掲載
イェール大学教授の
Kevan Herold氏らの研究結果
新型コロナウイルスへの感染に対し
小児と成人では免疫系の反応が異なる
成人に新型コロナウイルス感染症の
重症例が多い理由を説明できる可能性
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COVID-19が発生した当初から
成人に比べて小児の感染者では
軽症者が多いことが指摘
多系統炎症症候群を発症した小児でも
死亡例はまれ
※多系統炎症症候群
新型コロナウイルスに感染した
こよによる重度の炎症性疾患
Herold氏らは
COVID-19に罹患して入院した小児
および24歳未満の若年成人患者65人と
成人患者60人から採取した血液と細胞を調査
結果
患者の年齢が若いほど
インターロイキン17A(IL-17A)と
インターフェロン・ガンマ(INF-γ)
の値が高いことが明らかに
IL-17Aは
感染初期に免疫系の反応を促す
INF-γは
ウイルスの複製を抑える作用
両分子とも
先天的に備わっている
自然免疫系の一部
感染後の早い段階で活性化
成人患者では
若年成人患者に比べて
T細胞による強い適応
(獲得)免疫応答が認められた
適応免疫は、出生後
病原体などに接することで獲得
後天的な免疫機構である
成人患者では小児患者に比べ
血清中の中和抗体価や
抗体依存性細胞貪食能が高い
□■□■□■□■□■□■□
結果からHerold氏らは
「特定の種類の免疫反応を
高めることが
COVID-19患者に
有益である可能性がある」
「血清中のIL-17AとINF-γは
小児で濃度が高い事が驚きだ」
研究チームは保護作用があると
考えられている特定の抗体反応が
小児に比べてCOVID-19の重症患者を
含めた成人で高かったことにも驚いた
研究論文の上席著者
アルベルト・アインシュタイン
医科大学教授のBetsy Herold氏は
「我々の研究結果が示唆するのは
小児ではウイルス感染に対し
早期に強力な免疫系反応が起こり
重篤な肺疾患への進行を
防いでいると考えられる」
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おのでら
2020-12-09 16:11:32
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「JAMA Network Open」
9月25日オンライン版発表
チューリッヒ大学の
Michele Mattle氏ら
ダンスなどの身体活動と
転倒リスクの低下に有意な関連
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先進国では
高齢者の転倒と骨折が増加
65歳以上の地域住民の
約3割が年に1回転倒
80歳以上ではその割合が
約5割に上るとの報告も
また転倒を起こした場合
5~7%が骨折を来す
□■□■□■□■□■□■□
Mattle氏らは頭を使いながら
行うダンスベースの運動に着目
運動に転倒予防効果があるか否かを
これまでの報告を統合して解析
「ダンスベースの運動」とは
具体的に太極拳や社交ダンス
フォークダンスなどとし
ヨガは静的であるため対象外
解析の結果
ダンスベースの運動は
転倒リスクの有意な低下と関連
Mattle氏らは
「ダンスベースの運動は
頭を使いながら身体を動かす為
予想外の予想外の状況でも
瞬時にバランスを保持して
対応する良い訓練になる」
シダーズ・サイナイ医療センターの
Allison Mays氏によると
「一度転倒を経験した高齢者は
再び転倒する恐怖のため
活動量が減ることがある
「高齢者の転倒予防に
最も有効な対策は運動で
自分が楽しめる運動を
見つけることが継続のポイント」
□■□■□■□■□■□
患者さんに
よく質問されます
「どういう運動を
したらいいですか?」
私
「知りません」(笑)
逆に何の運動なら
続くかを自分で見つけるよう
答えるようにしています
自分にあう運動を
一生続けれるような運動を
早いうちから見つけるよう
努力していきましょう
おのでら
2020-12-02 09:38:16
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「BMJ Nutrition
Prevention & Health」
10月27日オンライン版報告
ICLのSuzana Almoosawi氏ら
ビタミンA、D、Eの摂取量が多い人は
風邪をひきにくいとする研究結果
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英国の調査「NDNS RP」に
2008~2016年に参加した
19歳以上の成人6,115人を対象
NDNS RPは
ランダムに抽出した家庭を
対象に毎年実施
健康状態や食事に関する
情報が収集されている
Almoosawi氏らは
データを基に食事またはサプリからの
ビタミンA、C、D、Eの摂取が
風邪などによる呼吸器症状の
予防に関連するのかどうかを検討
□■□■□■□■□■□
結果
呼吸器症状を報告したのは
6,115人のうちの33人に
こうした人たちは
全般的に年齢が高く
ビタミンACDEをサプリから
定期的に摂取している人も少
これらの人々では
呼吸器症状がなかった人々と比べて
食事からのビタミンAとEの
平均摂取量も少ないことが明らかに
様々な要因を調整して
解析した結果
食事とサプリからの
ビタミンAとEの摂取量が多い人は
呼吸器症状が生じる頻度が低い
また、ビタミンDを
サプリ摂取している人でも
同様の結果が得られたが
食事からのビタミンD摂取では
この関連は認められなかった
ビタミンCと
呼吸器症状との関連は認められず
□■□■□■□■□■□
参考まで
おのでら
2020-11-27 11:40:15
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【レジリエンスとは?】
ストレスや自分に対する
要求の変化に直面しても
揺らぐことなくそれを跳ね返し
さらに成長する力
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デラウェア州の心理学者
Vanessa Downing氏は
「レジリエンスのスキルは
教えたり、学び取ったりすることの
できるものだということが明らかに」
シアトル小児病院の
小児がん専門医でAbby Rosenberg氏
「レジリエンスが求められるのは
人生において困難に直面した時」と指摘
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レジリエンスには
心理的なメリットだけでなく
高血圧やうつ病、心疾患などの
リスクを軽減する可能性のある
「Journal of the American
Heart Association」
心血管疾患のリスク因子が同等でも
レジリエンスに優れている人は
心血管疾患の罹患率が低いことが報告
「Psychological Science」掲載
ストレスに対して
ネガティブな反応をする人は
10年後の慢性疾患罹患リスクが高い
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レジリエンスの力を
高めるにはどうしたら良いか?
Downing氏
「十分な睡眠と栄養が大切
他者との間に物理的な距離を
維持しなくてはならない状況でも
社会的なつながりは保つことが重要」
生活のスケジュールを決め
昼食の時間や休憩時間を確保すべき
Rosenberg氏は
「過去に自分が困難な局面を
どのように乗り越えてきたか
その経験を思い出すことで
今の自分に何が必要なのかに気付く」
Downing氏
「ヒトの脳はポジティブなことより
もネガティブなことの方が気になる
それが記憶に残りやすい
これに対して1日の終わりに
その日の良いことを記録する方法を推奨」
□■□■□■□■□■□■□
カタカナ用語は嫌いですが
レジリエンスの意味は
非常に大切だと思います
ま、常にレジリエンスが
必要な個人事業主ですけど何か?(笑)
おのでら
2020-11-18 12:32:31
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